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認知症と歯科

こんにちは、千葉県千葉市中央区新宿のMFデンタルクリニック野上です。寒い日が続いていますが皆さま体調崩されたりしていませんか?防寒、乾燥対策をしっかりそして何でも食べれる健康なお口で栄養摂取しっかりしていきましょう!

 

先日こんな記事がありました。認知症の専門医長谷川先生から認知症と歯との関係について。数々のメディアなどで認知症と歯との関連はよく耳にしていましたが臨床の現場での実際の診断に関わっているとのことです。

 

認知症専門クリニックを訪れる患者さんは血圧測定や血液検査などを受けたあと、「では最後に、歯を見せてください」と認知症専門医に言われます。そして、どういうわけか認知症外来に設置されている歯科専用の診療のイス(歯科用チェアユニット)に座らされて、歯の本数や口腔環境をチェックされるのです。

その後、希望する患者さんには、クリニックに常勤する歯科衛生士さんにより徹底した歯のケアを受けてもらいます。こうした取り組みが歯の専門家の目に留まり、先日、日本口腔ケア学会の評議員への推薦もいただきました。

では、なぜこんなことを始めたかと言いますと……。

 

 

◆歯のケアで認知症状が劇的に改善!

今から20年前に歯科衛生士と口腔ケアを始めると、思ってもいなかった改善例が出はじめました。歯科衛生士によるたった1回の歯のケアで、認知症状が改善した患者さんが現れたのです。

歯のケアをすることで、薬も使わずたいした時間もかけずに、認知症状を緩和・改善できたことは、専門医である著者にとって大きな驚きでした。

認知症患者に奇跡を起こしたのは、認知症専門医ではなく、歯医者や歯科衛生士が行うケアだったのです。つまり、認知症患者に定期的な歯のケアを受けていただくことが、認知症の予防・改善につながるのです。

ますます高齢化が進み、認知症患者が増えるとされているこれからの時代において、何よりも求められるのは歯のケアであり、医療分野で言えば「歯科」だと言えるでしょう。これまでに約20万人の認知症患者を診てきた専門医の先生がおっしゃっています。

 

◆歯と認知症にはどんな関係があるのか?

①認知症クリニックに通う患者の25%は総入れ歯

 

口の中に残っている歯の数と認知症発症率には、相関関係があります。東北大大学院の研究グループが、70歳以上の高齢者を対象に行った調査によると、「脳が健康な人」の歯は平均14・9本でしたが、「認知症疑いあり」と診断された人はたったの9・4 本でした。

つまり、残っている歯が少ない人ほど、認知症になりやすいことが明らかになったのです。昔から言われている「歯がない人はボケやすい」は、科学的に見ても正しかったのです。歯が残っているメリットは、歯で噛むことで脳に血液を送り込むことができ、脳の活性化につながることです。またアルツハイマー病の原因とされる、脳のゴミ「アミロイドβ蛋白」を押し流すことができるのです。

 

②歯周病は脳を老化させる大きな要因。ターニングポイントは35歳!

 

歳をとると、口の中の環境が変わって、歯周病菌が増えやすくなります。この歯周病は日本人の大人のほとんどが患っている、いわば国民病。その発症率は35歳前後からぐんぐん上がっていき、40代になるころには、なんと8割もの人が歯周病を発症します。実は、若い人の口の中にも歯周病菌はたくさんいるのです。

35歳前後から発症率が増えていくのは、このころから加齢により免疫力が低下するせいだとする説があります。若いころは歯茎に軽い炎症が起こっても治っていたのに、免疫力が落ちたせいで修復のスピードが追いつかず、歯周病が進行するというわけです。歯周病は風邪などと違って自然治癒しません。放っておくと「もう歯を抜くしかありませんね」と宣告されます。つまり、大切な歯を失うことになります。

さらに、歯周病菌が出す毒素により、血液中に炎症物質「サイトカイン」が流れ込みます。「サイトカイン」が脳に流れ込むと、認知症を発症するリスクが高まります。35歳からは、歯のケアをこれまでと変えなければいけません。

 

③歯のケアを変えれば、生涯医療費が1千万円以上安くなる!

 

日本歯科医師協会が、全国の40歳以上、約1万9000人を対象に行った調査では、残っている歯の数が20本以上ある人は、0~4本の人よりも、年間の医療費が平均で17万5900円も低いという結果が出ました。この金額を1日あたりに換算すると、17万5600円÷365日=約482円。つまり、歯を20本以上キープする歯のケアを続けるだけで、毎日約500円もの医療費を得することになるのです。

なぜこうなるのかというと、これは歯を失う最大の原因は歯周病であり、その歯周病が認知症だけでなく、糖尿病、脳梗塞、肺炎などの全身疾患を引き起こすからです。

もしあなたが100歳まで生きるとして、そのとき歯が0~4本しか残っていないとしましょう。先ほどのデータをもとに、歯周病患者が増えはじめる40歳以上から100歳までの60年間分の医科医療費の差額を計算すると、年間平均医療費17万5900円×60年=1千55万4000円となります。つまり、残りの歯が20本以上ある人に比べて、1千万円以上も多く生涯医療費を支払わなければいけないことになるのです。もしこの1千万円を支払わずに済めば、老後のお金の不安はずいぶん減るのではないでしょうか。

 

長谷川 嘉哉 (はせがわよしや)

1966年、名古屋市生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。医学博士、日本神経学会専門医、日本内科学会専門医、日本老年病学会専門医。毎月1000人の認知症患者を診察する、日本有数の脳神経内科、認知症の専門医。祖父が認知症であった経験から2000年に、認知症専門外来および在宅医療のためのクリニックを岐阜県土岐市に開業。これまでに、20万人以上の認知症患者を診てきて、いち早く認知症と歯と口腔環境の関連性に気づく。現在、訪問医療の際には、積極的に歯科医・歯科衛生士による口腔ケアを導入している。さらに自らのクリニックにも歯科衛生士を常勤させるなどし、認知症の改善、予防を行い、成果を挙げている。「医科歯科連携」の第一人者として、各界から注目を集めている医師である。PRTIMESより

 

著書も出版されていらっしゃいます。口腔ケアに携わる1人としてとても勉強になりました。皆さまも今一度ご自分のお口のケアを確認してみませんか?

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https://prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000163.000011466.html

 

 

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